113塾 十年会 2時限目 三人寄れば文殊の知恵 第1商会

すまいの寄り道

目的地までの10分で、住まいの未来に寄り道を。

走る不動産相談所 ── 営業しない、決めつけない、押しつけない。

岩間 宏之 瑞穂タクシー株式会社(タクシー・発達支援福祉)伊藤 圭亮 有限会社ラムダ(不動産)田畑 卓也 株式会社leale(AIシステム・飲食)
話す人:岩間
わたしたち

タクシー・不動産・AI、それぞれの現場から

岩間

タクシー・発達支援福祉

  • タクシー38台、月に約1万人が乗車
  • 客単価 約1,500円
  • 地元に根ざした車両と乗務員
  • 高齢者・障害のある方への接遇の知恵
伊藤

有限会社ラムダ(不動産)

  • 一宮で宅地分譲No.1(年60区画)
  • 仲介・買取・分譲・相続の相談
  • 他では売れない土地を、法規の知識で売れる形に
  • 地主・業者のネットワーク
田畑

株式会社leale(AIシステム・飲食)

  • AIの診断・アンケート・顧客管理の仕組み
  • SNSの完全自動投稿・ショート動画
  • ラーメン店(金山)=相談会の場所
  • レジ用の中古タブレット(車内に転用できる)
人と出会う「タクシー」 × ニーズを整理する「AI」 × 取引を担う「不動産」
話す人:3人(各10秒)
課題

不動産のニーズは、本人にもまだ見えていない

心の中にある「いつか」

親の家、この先どうする?
いつか建て替え・住み替えたい
相続した土地をそのままにしている
家族と一度も話していない
相談するほどじゃない・誰に聞けば?
“いつか”の人大量にいる
相談窓口決めた人しか来ない
900万戸

全国の空き家(過去最多) 総務省 令和5年住宅・土地統計調査

13.8%

空き家率(住宅の約7戸に1戸) 同上

2024.4

相続登記の申請が義務化 法務省

課題:決める前の人と出会う接点が、地域にない
話す人:伊藤
着想

タクシーの10分は、「住まいを考える」のに向いた時間

一人で、静かに座っている10分

誰にも急かされない。店頭や電話と違い、断る気まずさもない。

暮らしの節目に重なる移動

平日午前は通院の高齢者が多い。通院・帰省・法事・役所……家族や住まいを思い出しやすい。

地元の人が、毎日乗る

地元住民・高齢者・その家族との日常の接点。チラシと違い「目の前にある」。

約1万人/月

瑞穂タクシーの乗客数

約1,500円

1回の乗車(客単価)

10/25 会議での共有値

話す人:岩間
しくみ ── お客さまの体験

前席のタブレットで9ステップ。⑤までは匿名、⑦からは同意した人だけ

車内のタブレット(匿名・登録不要・電波なしで動く)
1乗車するいつも通りの移動
2画面に気づく前席の背面に1台
3さわって開始登録・入力なし
43分診断7問・タップのみ
5その場で結果タイプ・年表・カード
本人が選ぶ
6次の一歩QRでスマホへ・相談
何もしないもOK
同意の壁
ラムダへの窓口は2つ(本人が選んだときだけ)
7同意して申し込む本社のWi-Fiで送信
8ラムダが対応車内の申し込み
カードからの後日の問い合わせ
9案件に売却・相続・新築・土地

売らない

車内でも診断でも営業しない

決めつけない

資産価値や家計を判定しない

押しつけない

いつでもやめられ、不利益なし

話す人:田畑
参加したくなる仕掛け ①

11案を「参加したくなるか・相談につながるか・すぐ作れるか」で比べた

案中身参加相談作れる点
A住まいの未来タイプ診断7問で“住まいのタイプ”。人に話したくなる
8
B実家のこれからチェック家族で確認したい項目 →設問に組み込む
8
E暮らしの未来年表回答から自分と家族の“住まい年表”
7
F家族会議カード家族と話すための質問カードを持ち帰る
7
Cマイホーム実現度チェック新築の準備項目を案内
7
D住まいのモヤモヤ診断後回しのテーマを整理
7
I一宮まちクイズ+1問地元クイズの最後に住まいの1問
7
G街との相性診断暮らし方から相性のいいエリア
6
J未来の自分への手紙5年後の自分に住まいの希望を送る
6
K続きはLINEで結果をLINEに。季節ごとに続編
6
H住まい人生すごろくライフイベントを疑似体験
5
3点 2点 1点
A

入口:未来タイプ診断

「自分は何型?」が気になって、つい始める

E

結果:暮らしの年表

今・5年後・10年後が見えて、“いつか”が“いつ”になる

F

お土産:家族会議カード

家に持ち帰り、家族と話すきっかけに

B(実家チェック)は設問に組み込む。楽しいだけの案(すごろく・クイズ)は相談につながりにくく見送り。
話す人:伊藤
参加したくなる仕掛け ②

思わず参加したくなる5つの仕掛け

それぞれ「どの数字を上げるための仕掛けか」を決め、毎月の数字を見て直す

① タップだけで3分

文字入力なし。乗車10分の間に終わる長さ。

なぜ効く:手間がない/降りる前に終わると分かる

↑ 回答の完了率

② タイプ名が楽しい

「実家バトン型」「根っこ育て型」。家族や友人に話したくなる名前。

なぜ効く:占いのように「自分は何型?」が気になる

↑ アクセス率・口コミ

③ 連絡先なしで結果

名前もメールも聞かない。最初の画面に「登録不要」と明記。

なぜ効く:「営業されるかも」の不安を最初に消す

↑ アクセス率

④ お土産がある

結果・年表・家族会議カードを、QRで自分のスマホに持ち帰る。

なぜ効く:やった分だけ得をする/家で家族と話せる

↑ 相談の希望率

⑤ さわるだけ

目の前の画面にさわれば始まる。アプリも登録もQRの読み取りもいらない。

なぜ効く:画面が動いていると目に入る。始めるまでの手間がない

↑ 診断の開始率
やらないこと 「あなたの家は○○万円」など資産価値の判定/「今すぐ動かないと損」など不安をあおる言葉/年収・貯蓄の推測/タイプに優劣をつけること
話す人:田畑
診断の結果

「あなたの住まいの未来タイプは?」 4つのタイプに優劣はつけない

根っこ育て型

今の住まいを大切に

結果で分かること

手入れ・リフォームの目安時期

→ ラムダ:住まい便り・将来の建替え

次の暮らし準備型

将来の住み替えを準備

結果で分かること

住み替えの順番と準備リスト

→ ラムダ:売却+購入の仲介

実家バトン型

実家・相続を整理

結果で分かること

家族で確認したい5項目

→ ラムダ:相続不動産の調査・売却・活用

マイホーム夢づくり型

マイホームを実現

結果で分かること

土地探しと資金計画の準備

→ ラムダ:分譲地・土地の紹介

10/25 会議で追加

乗った人に合わせて出し分け:最初の1問で年代を選んでもらい、高齢の方には「実家・相続・住み替え」、若い世代には「マイホーム・土地探し」の質問から始める。

話す人:伊藤
車内のタブレット(実際に動くデモ)

前席のタブレットにさわるだけ。運転手は何もしない

車内アプリの操作の流れ(はじめ→7問→結果→QRでスマホへ)

デモ:さわって開始 → 7問をタップ → 結果と家族会議カード → QRでスマホに持ち帰る

新しく買わない

株式会社lealeのレジ用の中古タブレットを転用

運転手の関与ゼロ

声かけ・説明・操作補助はしない

前の人の答えは残らない

1分さわらなければ最初の画面に戻る

誰でも読める

大きな文字・全画面に「やめる」(福祉の知見)

話す人:岩間
参加したくなる仕掛け ③ ── いちばんの仕掛け

お土産の「家族会議カード」が、家族の話し合いを始める

実家バトン型の方へ(例)
家族会議カード
  1. 家と土地の名義は、誰になっている?
  2. 親は、どこで、どう暮らしたい?
  3. 空き家になったら、誰が管理する?
  4. 大事な書類は、どこにある?
  5. 次に家族がそろうのは、いつ?
スマホに持ち帰ったページから、家族も同じ診断ができます
家族で話がまとまったら、ご相談ください
有限会社ラムダ 住まいの相談窓口 TEL ○○○○-○○-○○○○(受付 ○:○○〜○○:○○)
カード番号 Y-0001(お問い合わせのときにお伝えください)
通院で乗った
お母さん
結果とカードを
QRでスマホへ
お盆・電話で
息子さんに
カードを見せて
話すきっかけに
息子さんも
同じ診断
送られたページから
自分のスマホで
後日、ラムダに
問い合わせ
カードの窓口へ
家族のタイミングで

相続・住み替えを決めるのは「家族」

本人だけに声をかけても、話は進まない。カードは、家族会議を家に持ち帰る仕掛け。

乗ったのは1人、届くのは家族みんな

離れて住む子ども世代にも広がる。営業ではなく、家族の会話として。

タクシーで生まれた“いつか”を、家族の“いつ話す?”に変える
話す人:岩間
出口

タイプごとに、ラムダの事業へつなぐ

診断タイプ入口の相談ラムダの対応収益の機会想定期間
実家バトン型
終活・相続の整理相続不動産の調査・査定、司法書士・税理士と連携売却仲介・買取・土地活用6〜18か月
次の暮らし準備型
住み替え・売却売り先行/買い先行の相談、無料査定売却仲介+購入仲介3〜12か月
マイホーム夢づくり型
新築・土地探し自社分譲地・地主ネットワークからの土地紹介宅地分譲・土地販売6〜12か月
根っこ育て型
今の家を大切に年1回の「住まい便り」(希望者のみ)将来の建替え・住み替え長期
10/25 会議で追加

空き家の用途変更の相談

法規に縛られて使えない空き家を、福祉の事業所などへ。伊藤さんの法規の知識 × 岩間さんの福祉の知見。

10/25 会議で追加

小さな修繕・リフォームも拾う

「雨どいが」「手すりを」など、売買の手前の困りごとを受け止め、工務店へつなぐ。関係が長く続く。

話す人:伊藤
3社の役割

接点をつくり、データに変え、取引につなげる

岩間:接点をつくる乗客との日常の接点・車両
高齢者・障害者への接遇
地域住民との信頼
タブレットの設置・充電・画面の監修
田畑:データに変えるAIの仕分け係(判断はしない)
テーマ・時期・要約・配慮事項
同意あり→ラムダへ/なし→匿名の集計
タブレット・アプリ・仕分け・相談会の会場
伊藤:取引につなげる仲介・買取・宅地分譲
土地の仕入れ・地主ネットワーク
相続・土地活用の相談実績
相談対応・査定・仲介・土地紹介
本社のWi-Fiにつながると、貯めた回答を送って端末から消すデモ

車内(圏外):答えはタブレットの中に貯める

本社のWi-Fi:まとめて送り、送ったら端末から消す

ラムダへの窓口は2つ:車内で相談を選んだ人の申し込みと、カードを見た後日の問い合わせ(カード番号で寄り道からと分かる)

話す人:田畑
収益モデル

収益は不動産取引から。3社の取り分は成約時の成果報酬

ラムダ(取引)

仲介手数料・買取再販の利益・宅地分譲・住み替えの取引

岩間(タクシー)

成約時の紹介料(成果報酬)。固定の協力費はなし

田畑(AI・飲食)

成約時の紹介料(成果報酬)+相談会の飲食+将来の外販。システムは無料枠で運用

仲介手数料の上限(売買・片方)

売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税
例)2,000万円 → 66万円(税抜)
800万円以下の空き家等は特例で最大30万円

成果報酬で守ること

宅建業の免許がない会社・人は、不動産の媒介(物件の説明・条件の交渉など)をして報酬を受け取れない。
→ タクシー・田畑はお客さまの紹介まで。説明・交渉・契約はラムダだけ。
→ 紹介料はラムダの仲介手数料の中から。支払い方と配分は始める前に専門家に確認。

話す人:伊藤
収益シミュレーション(仮定)

タブレットを置く10台・月 約2,600乗車。仕掛けが、各段階の数字を支える

標準シナリオ(1か月)と、その段階を支える仕掛け

2,600人乗車(10台)
前席のタブレット
260人診断を始める 10%
⑤さわるだけ②タイプ名③連絡先なし営業に見えない言葉
156人回答完了 60%
①タップ3分年代で出し分け
15.6人相談 10%
④お土産車内の申し込み+カードからの後日の問い合わせ
0.94件成約
案件化20%×成約30%(ラムダ)
年 約11件 × 粗利80万円 = 約900万円 / 固定費 0円
1か月あたり楽観標準慎重
診断を始める15%10%5%
回答完了70%60%50%
相談を希望12%10%5%
案件化→成約25→35%20→30%15→20%
成約(年)34件11件1.2件
粗利単価100万円80万円66万円
固定費(年)0円0円0円
3社の取り分の合計(年)約3,440万円約900万円約77万円

月約1万人 ÷ 38台 × 10台 ≒ 2,600人(10/25 会議の実数から)。率はラムダ案の前提(QR案の値。タブレットは目に入りやすく、上振れの余地あり)。数値はすべて仮定で、実績ではありません。固定費0円:3社への支払いは成約時の成果報酬のみ(配分は28日に決定)、サーバ・AIは無料枠、タブレットはlealeの中古を転用、相談対応はラムダの通常業務の中。相談から成約まで3〜12か月かかるため、最初の半年は粗利がほぼ立たない前提。

話す人:田畑
進め方

2か月で作り、半年で判断する

0円

初期投資(今ある資源で始める)

0円/月

固定費(成果報酬・無料枠で運用)

使うもの:既存の車両・システム・店舗と、lealeのレジ用中古タブレット(転用)。新しい車両や機器は買わない。

6か月の流れ

1〜2か月アプリ・同意の流れ・法務確認、タブレットの準備、店でプレテスト
3か月3台で小さく実証
4〜5か月10台へ。寄り道カフェ相談会
6か月KPIで続ける/直す/やめる
KPI続ける・広げる直すやめる
診断の開始率8%以上4〜8%4%未満
回答の完了率55%以上40〜55%40%未満
相談の希望(月・同意あり)10件以上4〜9件3件以下
案件化(月)2件以上1件3か月連続0件
「役に立った」率70%以上50〜70%50%未満
苦情・事故0件軽微1件(是正済)重大1件で即停止
話す人:岩間
まとめ

まちの移動が、住まいの未来を家族で考える時間になる

楽しんでいるか

タクシーに「住まいの寄り道」という新しい役割。相談会で、3社の現場が一緒に動く。

たくさん話して、互いを知れたか

相互ヒアリング6枚と2回の会議。月1万人・客単価1,500円・年60区画・売れない土地を売る力……聞き合って初めて分かったことから組み立てた。

周りを幸せにできるか

空き家・相続の“いつか”に早く気づき、家族で話すきっかけを届ける。営業しない、という安心。

フェーズ1(〜6か月)一宮で3→10台の実証、KPIで判断
フェーズ2(1〜2年)周辺の市町へ。ほかのタクシー会社・飲食店・病院の待合へ
フェーズ3(2〜3年)診断×顧客管理を、地域の不動産会社・自治体の空き家対策へ
なぜ今までなかったのか。人と出会う「タクシー」、ニーズを整理する「AI」、取引を担う「不動産」が、一つのまちで一緒になったことがなかったから。
話す人:田畑 → 岩間 → 伊藤 → 田畑
付録(質問用)

安心のルール ── 3社共通の運用規程にする9つ

回答は完全に任意

答えなくても乗車・運賃に影響なし。全画面に「やめる」。

診断と連絡の同意を分ける

同意は別画面。チェックは最初はオフ。

連絡先なしで結果

結果・家族会議カードは名前もメールも不要。

ラムダへは同意者だけ

相談を選び、同意した人の情報だけを渡す。

福祉の情報は使わない

福祉事業のデータと完全に分ける。福祉の送迎車には掲示しない。

強引な営業をしない

連絡は最大2回、断られたら終了。高齢の方には家族の同席を推奨。

利用目的を表示する

何に使うかを画面に明記。

端末に残さない

本社で送ったら消す。1分さわらなければ最初の画面へ。

AIの診断は一般情報

法律・税務の判断はしない。専門家へつなぐ。

付録
付録(発表では使わない)

10/28(火)22:00 の打ち合わせで決めること

内容

  • 事業名:「すまいの寄り道」(対外)でよいか。会議で出た「不動産タクシー(リアルエステートタクシー)」をどう使うか
  • 成果報酬の配分:成約時の紹介料を3社・ドライバーにどう分けるか(宅建業法の専門家確認)
  • 数字の確認:10台・月2,600乗車の置き方、診断の開始率(タブレット前提)、粗利単価
  • タブレット:lealeの中古の台数と状態、取り付け位置・充電の方法(岩間さん確認)
  • 家族会議カードの5つの質問、ラムダの相談窓口(電話番号・受付時間)、カード番号で寄り道からの問い合わせと分かるようにするか(成果報酬の計算に使う)
  • 用途変更・小さな修繕の扱い

発表と提出

  • 話す人の割り当て(各スライド右上)と原稿の読み合わせ(N キーで原稿表示)
  • 発表は10分。3人全員が話す。本編16枚(付録2枚は質問用)
  • 発表動画の撮影:3人でパートを分けて撮る
  • 提出:10/31(土)23:59 まで。案内所の「わたしの商会」から、発表資料と動画のURL
  • 伊藤さん:28日が難しくなったら事前に連絡

土台:伊藤さん作成「すまいの寄り道_事業提案」(22枚)。肉付け:10/25 会議(月約1万人・客単価約1,500円・属性で出し分け・用途変更・小さな修繕)。数値はすべて仮定。

付録